2015年度ネスレ栄養科学論文賞の受賞



この賞は、健康な生活に寄与する食品・栄養に関する優秀な論文(英文)を発表した若手研究者(若干名)に対し、栄養科学への貢献を賞して贈呈されます。

<受賞者>
滝澤 祥恵

<受賞論文> 
The 4′-hydroxyl group of resveratrol is functionally important for direct activation of PPARα
PLoS One. 2015; 10(3): e0120865.

この論文は、レスベラトロールの直接標的が核内受容体PPARαであることを示した論文です。
世界的にはSIRT1が標的として注目されていますが、我々はPPARであると考え、研究を進めてきました。
そして、なぜ、低濃度のレスベラトロールによってPPARαが活性化するかという点に関しても、それは細胞内cAMP濃度が上がると、レスベラトロールによるPPARα活性化が増強されるためということもわかりました。
2年前にレスベラトロールはPDE4阻害活性を示す論文が出されており、その結果を合わせると、長く摂取すると効果が現れる、食品機能性についての分子機構につながると考え、これからも研究を続ける予定です。

<授賞式>
日付 2015年11月13日(金)
場所 東京大学本郷キャンパス・伊藤謝恩ホール
URL http://www.nncj.nestle.co.jp/ja/researchawards/awardlibrary
第5回 食と生命のサイエンス・フォーラム内で開催された授賞式に参加しました。
その後、ポスター形式で受賞論文の発表を行いました。